コンタクトレンズは、視力の悪い人でも眼鏡を使うことなく快適な見え方を得られる便利な器具です。ひと昔前は装用感が今ひとつのものもありましたが、最近はレンズ技術が進歩し、慣れてしまえば装着しているのを忘れてしまうくらいにフィットするものが多く出ています。
この快適さが、実は注意しなければならない罠です。つけていて何もトラブルがないからと、装用可能時間を超えてもつけている・装着したまま眠る・洗浄などのケアを怠る・医師の定期検診を受けない、といったルール違反を続けていると、思いもよらないトラブルに見舞われることがあります。目に直接入れるものなので、洗浄を怠り不潔なものをつけていると、菌が繁殖して炎症を起こすことがあります。装用時間を超えて長時間装着していると、目が酸素不足になったり、角膜の状態が悪くなったりします。目が酸素不足になると、角膜に酸素を取り込もうとして新しい血管ができることもあり、こうした角膜状態の悪化や新生血管が原因で、最悪の場合は失明することもあります。また、視力に異常がなくても、検診に行かずにいると、目に病気が発生しているのに気付かないでレンズを装着し続けることになり、病気が進行してしまうこともあります。
目に直接つけて使用するゆえに、店舗で購入する際は、事前に医師の診察を受けることが必須の高度医療器具です。通販では処方箋の提示は求められませんが、こちらでも定期的な検診を受けることが推奨されています。便利なだけに、ついつい自己流の使用をしてしまいがちですが、誤った使い方をすると重大な結果を招きかねないということを頭に入れ、正しく清潔に、必ず定期的に検診を受けて使いましょう。